NovelAIの新しい機能がリリースされました。
その名も「バイブストランスファー」です。
これは簡単に言えば絵柄コピーの機能です。
この機能の詳しい使い方や、活用法を紹介します。
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バイブストランスファーは画風をコピーする機能
まずこの機能について紹介します。
英語だと、”Vibe Transfer”となります。
直訳すると「雰囲気移転」といった感じです。
使ってみてわかったのですが、簡単に言えば画風を移し替える機能です。
自分が真似したい画像をアップロードすることで、その画像の雰囲気を保ちながらプロンプトを使い新しい画像を使えます。
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バイブストランスファーで「To LOVEる」の画風のコピー
早速、この機能を使ってみます。
今回画風を使わせていただくのは、「To LOVEる―とらぶる― ダークネス」です。
ご存知、男なら誰もがお世話になった神絵師の矢吹健太朗先生の代表作です。
検索ででてきた、「To LOVEる―とらぶる― ダークネス」 10巻の表紙を参照させていただきます。

これをバイブストランスファーに読み込ませます。
そしてプロンプトで画像生成します。
プロンプトは下記記事で紹介した「まんぐり返し」のプロンプトです。
できた画像はこちら。


髪や目が非常に近い感じになっています。
このように画風を似せられるのがバイブストランスファーです。
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バイブストランスファーの使い方
具体的な使い方を紹介します。
1,画風をコピーする画像を用意する
まずは画風をコピーしたい画像を用意します。
これはなんでもOKです。
写真でも問題ありません。
2,バイブストランスファーに読み込ませる
バイブストランスファーがあるのはこちらのプロンプト入力欄の下です。

こちらのアップロードボタン(四角に上矢印)を押すとアップロードできます。
ちなみに、画像をドラック&ドロップしてもこのような表示がでてきてアップロードできます。

右の方です。
左の”image2image”については下記記事を見てください。
NovelAIで画像から画像を作る方法と、エロ化するプロンプト(呪文)
アップロードに成功するとこのようになります。

3,画像を生成する
後は普段と同じようにプロンプトを入力して画像を生成すれば、はじめに見せた画像のように画風をコピーできます。
バイブストランスファーのふたつのパラメータの使い方

こちらの画像でもわかるようにバイブストランスファーには2つのパラメータがあります。
参照強度:Reference Strength
抽出情報:Information Extracted
です。
これらの使い方を紹介します。
(注意)
下記の公式ブログでの説明順と実際の生成画面のパラメータの順番が違います。
文字通りの解釈し、実際の生成画面の順番で紹介しています。
ちょっとわかりにくいです汗
ってか、公式の情報がもしかして間違っている? なんて疑っていますw
抽出情報(Information Extracted)は元データからどれだけ抽出するかを決める。
公式ブログでは2つ目に説明されており、生成画面では上に表示されている。
こちらはアップロードした画像から、抽出の量や強さを決めるようです。
公式情報だとこのように紹介されています。
「抽出情報」設定はもう少し複雑ですので、デフォルト値を使用することをお勧めします。バイブストランスファー機能は出力生成の前に入力画像を参照し、コンセプトや特徴を抽出します。場合によっては、入力したものからどのコンセプトを適用するか正確に制御するのは難しくなります。例を挙げると、もし入力画面の背景が白い場合、バイブストランスファーツールは出力画像でも強制的に白い背景を使おうとします。抽出情報を減らすことで、望まない要素が取り入れられるのを避けられる場合もあります。
https://blog.novelai.net/%E3%83%90%E3%82%A4%E3%83%96%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%BC-6d4280325d77
デフォルト値は1になっていました。
画像を比較しましょう。
左が1(最大)、真ん中が0.5、右が0.01(最小)です。(下記「参照強度」は0.6)
クリック、タップで拡大できます。



1と0.5はかなり近いです。
ここではそれぞれ1枚しか載せてませんが、数を作るとやはり1の方が元画像に近いものが多くなってきます。
0.01はいつものNovelAIっぽい顔です。
低いと髪の色ぐらいしか元画像を使っておらず、高いと目の色や形ハイライトの入れから等まで真似をしています。
参照強度(Reference Strength)はプロンプトと画像のバランス
公式ブログでは1つ目に説明されており、生成画面では下に表示されている。
これはどれだけ真似をするかです。
プロンプトとアップロード画像のバランスと言ってもいいかもしれません。
公式からの発表ではこのように解説されています。
「参照強度」パラメータはかなり直感的なものです。1に近ければ近いほどより強く、AIは与えられた入力画像からスタイルや色などの視覚的な特徴をまねしようとします。バイブストランスファーが強すぎる場合、AIがテキストプロンプトを無視する傾向があるため、ベストな結果を得られるまで少し実験する必要があるかもしれませんが、一方で、入力されたものからより正確に特徴を再現することもできます。
https://blog.novelai.net/%E3%83%90%E3%82%A4%E3%83%96%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%BC-6d4280325d77
こちらのデフォルト値は0.6でした。
こちらも画像を比較しましょう。
左が1(最大)、真ん中が0.5、右が0.01(最小)です。(下記「抽出情報」は1)
クリック、タップで拡大できます。



1(0.5でも少し)は文字がでてきているのが一番の特徴でしょう。
特に1ではTo LOVEる-とらぶる-の「LOVE」が確認できます。
元画像の文字を強く参照していることがわかります。
前情報なく0.5で画像を見て「これはTo LOVEるっぽい」と思う人は少ないのではないでしょうか。
0.01ではその要素は完全に消えています。
AIの考えはわかりにくい所がありますが、
- 抽出情報(Information Extracted)は元データからどれだけ抽出するかを決める
- 参照強度(Reference Strength)はプロンプトと画像のバランス
と理解しました。
これ以降はこの機能で遊んでみます。
NovelAIの念願 Stable Diffusionのようなリアルは作れるのか?
散々、このブログでも触れてきていますが、NovelAIはリアル系の画像生成に弱いです。
そこで、「バイブストランスファーでリアル系画像を読み込ませればリアルが作れるのでは?」と思い実感しました。
読み込ませた画像はこちらです。

私が大好きな、「生成AIグラビアをグラビアカメラマンが作るとどうなる?」という記事から拝借しました。
できたのはこちら。


いや〜だめでしたね笑
服装や背景のボケ感は学んでいるのですが、人物は遠く及びません。
最後のあがきとして画像サイズを上げてみました。

ここにNovelAIの念願、敗れました。
やはりリアルは難しい。
私が泣いて画像がぼやけているのか、AIがぼやかしているのかわかりません。
有名マンガ家や写真の画風を真似てみる
最後にいろいろな漫画家の先生方がどうなるかを試してみます。
カイジ 福本伸行
全くエロさがなく、独特の画風であるカイジを真似たらどうなのだろう気になりました。

カイジのまんぐり返しこちら。


色使いはそれぽいです。
そして謎の日本語がでてくるのも面白い。
NovelAIで文字を入れた画像を生成する方法|編集しないでメッセージを出す
ドラゴンボール 鳥山明
絵のうまい人の代名詞といえる鳥山先生です。
元の画像はこちら。

ブルマの表紙を選んでしまいました。


こんな感じです。
再現度高いです。
NovelAIで人気アニメキャラは作れるのか? 簡単な作り方と呪文(プロンプト)を紹介
自然の写真
適当に拾った風景写真です。
なんか権利が厳しそうだったので元画像はなしで失礼します。

そのまま風景になりました。
いや、画質の綺麗さとかだけを人物に当てはめてくれるのではと思ったのですが、そんなこと全くありませんでした。
Novel AIでエロ画像の画風を変えるプロンプト 世界の有名画家を真似しよう
女性ファッション誌の有名女優
有名ファッション誌で表紙を飾る有名女優の写真を読ませてみました。
こちらも権利がややこしそうなので元画像はなしで失礼。


やはりリアルにはなりません。
なんかキレイな人です。
複数の画風を合成できるマルチバイブストランスファー
2024年4月、バイブストランスファーがアップデートされ「マルチバイブストランスファー」ができるようになりました。
今までは一つの画像の画風しか使えなかったのが2つ以上の画風を合成できるようになりした。
画像を組み合わせてみましょう。
以下、プロンプトはgirlのみです。
To LOVEる × ドラゴンボール

To LOVEる × カイジ

ドラゴンボール × カイジ

To LOVEる × ドラゴンボール × カイジ

どれも元作品の味を感じる面白い画像になっています。
応用はいろいろできそうです。
まとめ|バイブストランスファーで画質コピー
NovelAIの新機能、「バイブストランスファー」を紹介しました。
好きな漫画家やアニメ、画家などから画風をコピーできる便利な機能です。
ぜひ皆さんも使って見てください!
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